推薦者 松本和代さん(三重)
主人公のシッタカブッタは、悩めるブタで、いろんな悩みや思い込みなどを持っています。四コマ漫画の中で、いろいろな気づきを与えられ、悩みの正体や、ものの見方の癖を知っていきます。エゴがあるから、悩みを持つことになったと、シッタカブッタは知ります。
この本との出会いは、ずいぶん前のことでしたが、カウンセリングを学んだ後、再度読み返してみると、違った発見の連続でした。カウンセリングの場面で、クライアントが問題の把握をしていくとき、自分のものの見方、考え方、行動の仕方、感じ方の基準となる枠組みに気づき、内面的な自己理解を深め、さらには行動変容することを目的にカウンセラーが援助をしていきますが、この本の中には、そのための視点が沢山出てきます。
シッタカブッタは、心の旅をして、そのまんまの元のところに戻ってきて、ものの見え方が違ってきて、すべての中でそのまんまの自分を見て、そのまんまで人生をもっと楽に生きることができることを理解します。
今の時代、何でも取扱説明書(トリセツ)やマニュアルがあって、何でも調べれば出てくるのに、自分の生き方や心のトリセツ、生き方の指針となる教科書はありません。この本に出会って、自分の心や内面を知ることが出来た人も沢山いるのではないかと思います。漫画といってあなどれない心を語る本です。